新馬戦も真っ盛り、リアルだと各厩舎期待の新馬をデビューさせ、来年のクラシック戦線に名乗りを上げる馬が続々登場するこの時期(11月)。そして、ちょうど3歳限定戦が菊花賞にて全て終わるのもこの時期である。
そこで、第3シーズン産駒の限定戦重賞勝ち馬(G1は2着馬も)41頭(延べ頭数65)について、そのデビュー戦を検証してみようと思う。なお、重賞勝ち馬データについてはダービーまではハイグレートさんのまとめた表を参照しました。
デビュー戦着順 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着以下 |
重賞勝ち・G12着馬数 | 30 | 10 | 1 | 0 |
デビュー戦負けで2戦目勝ち上がり数 | ** | 9 | 1 | 0 |
デビュー戦負けた相手が重賞勝ち馬 | ** | 3 | 0 | 0 |
なんと、4分の3の馬がデビュー戦を勝っている。また、2着まで含めるとほぼ全頭が勝っていると言ってもいいだろう(例外は北海道2歳優駿勝ち馬のターザントレイルのみ)
また、デビュー戦負けた馬達も、ほとんどが2戦目で勝ち上がっている。しかし、ただ1頭の例外(3戦目勝ち上がり)がダービー・青葉賞を勝っているニャンコマイスターだということが驚きである。このことは、新馬戦に負けて(´・ω・`)ショボーンな方々にも勇気を与えてくれるだろう。
初戦負けの重賞馬 | 重賞勝ち鞍 | 初戦で負けた相手 | 相手馬の主な戦績 |
ターザントレイル | 北海道2歳優駿 | ミステリースレイブ | 新馬 |
(2着馬) | ベンジー | 北海道2歳優駿4着 | |
ノエルジャイアンツ | ラジオたんぱ杯2歳 | ウールライカ | 関屋記念 |
ヴァリュークィーン | きさらぎ賞 | ガーディアンズ | 秋華賞 |
シルベスタリーフ | 弥生賞 | アダムロペ | 京成杯・共同通信杯 |
ミュージックエス | スプリングS | キラージャイアンツ | クラスターC2着 |
パブリックスター | 毎日杯 | クァドラングラーネ | オークス4着 |
スターオーシャン | フローラS | ハーモニクス | エルフィンS2着 |
スカルガウォーク | NHKマイルC | シャドウナイト | 野路菊S |
ヴァリエーション | 優駿牝馬 | ハナノクチヅケ | 1000万 |
キチョウ | ローズS | タリアグラディス | 1000万 |
ニャンコマイスター | 東京優駿 | ロッカローラ | 1000万 |
(2戦目) | バイバイマイラブ | 若駒S |
重賞勝ち馬が勝ち上がるまでに負けた相手はどんな馬なのか。調べてみると、意外なことに11月1週現在で重賞勝っている馬は少ない。皐月賞以降の重賞勝ち馬が負けた相手は一頭も重賞を勝っていない。
これは、デビュー時の完成度で負けたものの、その後の成長で能力が逆転したからと考えられる。それゆえ、きさらぎ賞馬のヴァリュークィーンに初戦勝ちしたガーディアンズ(秋華賞勝ち馬)、ラジオたんぱ杯2歳S馬のノエルジャイアンツに初戦勝ちしたウールライカ(関屋記念勝ち馬)は今後さらに強くなる可能性があると言えそうだ。
デビュー時期については、皐月賞以降の活躍馬も含めて3歳になってからデビューした馬は少なかった。しかし、2歳戦で早めに1勝して後は鍛えまくって成長を待っていたという馬も少なく、まんべんなく使いながら成長していった馬が多かった。このことから「使い減り」は意外と少ない(あるいは存在しない)ということが推測できるかもしれない。
最後に、重賞勝ち馬の現在だが、41頭中22頭が引退していた。特にアーリントンCまでの勝ち馬は全て引退しており、超早熟の悲しさを表している。
以上のように、新馬戦勝ちが望ましいものの新馬2着→2戦目勝ちでも充分重賞が狙えるということが分かった。しかし、成長型が超早熟、早熟と思われる馬が新馬戦4着以下、もしくは3戦目までに勝ち上がれなかったときは、あまり高望みしない方がいいのかもしれない。…まぁ、高望みできるような馬なんて、元々うちの厩舎にはいないけどさ(
´Д⊂ヽ ウェーン