脚質とペースについて

 ラビット対策として、ペースを修正したのが7月11日。しかしその修正では、前回検証したように平均ペースだらけとなり、実質ペースによる展開の紛れはないに等しくなった。

 そこで、わずか1週間後の7月19日、再びペースに関する修正が行われた。春頃のジークレでは考えられない対応の早さに驚くが、それはともかく、今回の修正によりどのような状況になったか、再び検証してみる。

 なお、検証のために調べたレースは、リアル7月20日の土日のレースの中から、特別及び3歳上1000万、2歳500万のレースとし、システム馬が2頭以上入っているレースは除外した。また、前回と同じく、その脚質の該当馬がいないレース(2-0-2-3などの場合)については、レースに出ていた馬の成績欄の脚質を確認の上で判断した

 結果は平均18、稍ハイ7、稍スロー3、スロー1となった。前回の更新時、平均以外が2レースしかなかったことから考えると、かなりレース展開に幅が出来たと考えていいだろう。
 特に、スローペースが発生した(それも追込過多によるものではない)のは、展開による紛れが起こる可能性を示したものと言えよう。

 目につくレースを掲げてみると、まず晩秋特別(2-4-6-6)。感覚的には稍スローになりそうな脚質分布だが、平均止まりだった。対して、優駿土曜12R(2-2-0-1)は昨シーズンのペース判定ならハイ、前回更新後なら平均だったが、今回は稍ハイとなった。
 また、花脊特別と宝ヶ池特別の脚質分布が共に(4-4-3-1)であり、ペースも同じく稍ハイだった。

 しかし、一番目を惹いたレースはオーロC(1-2-3-1)が稍ハイペースになってること。このレース、前(逃げ・先行)より後ろ(差し・追込)の方が多いので、この脚質分布なら当然平均〜稍スロー、他のレースと比較すれば平均が妥当なはずだ。
 しかし、現実に稍ハイでレースが展開しているわけで、今回(前回)の更新により何らかの補正が入ったのかもしれない。というわけで、今度はこのレースに出走していた馬の個別データを調べてみた。

レース名 頭数 逃げ 先行 差し 追込 ペース 逃げ%
皐月日曜4R 5 1 2 2 0 平均 20
皐月土曜12R 5 0 1 2 2 稍スロー 0
優駿土曜12R 5 2 2 0 1 稍ハイ 40
ドンカスターC 7 2 3 2 0 稍ハイ 29
オーロC 7 1 2 3 1 稍ハイ 14
皐月日曜12R 7 2 2 2 1 平均 14
優駿日曜12R 7 0 5 1 1 稍ハイ 0
菊花日曜12R 7 0 3 3 1 平均 0
菊花土曜12R 7 0 0 6 1 スロー 0
京都土曜6R 8 1 3 3 1 平均 13
TKV賞 8 1 2 3 2 平均 13
赤松賞 8 2 2 1 3 平均 25
東京日曜8R 8 3 1 3 1 平均 38
東京土曜8R 8 2 2 1 3 平均 25
菊花日曜4R 8 2 2 3 1 平均 25
京都日曜8R 9 1 2 4 2 平均 11
清水S 9 1 1 3 4 稍スロー 11
阿武隈特別 9 1 1 6 1 稍スロー 11
東京日曜12R 11 3 2 3 3 平均 27
京王杯2歳S 11 1 4 5 1 平均 9
東京土曜6R 11 2 3 3 3 平均 18
福島記念 11 3 2 4 2 平均 27
花脊特別 12 4 4 3 1 稍ハイ 33
宝ヶ池特別 12 4 4 3 1 稍ハイ 33
スピードシンボリM 13 3 3 4 3 平均 23
ノベンバーS 13 5 3 2 3 稍ハイ 38
エリザベス女王杯 15 4 3 4 4 平均 27
黄菊賞 15 2 6 3 4 平均 13
晩秋特別 18 2 4 6 6 平均 11

↑とりあえずレースの1シーン。              レース結果はこっち↓

馬   名 自己条件 脚  質
イワタ オープン 先行
ブラウンカフェスタ オープン 差し
ヨロコビノウタ 1600万 逃げ
レプタイル 1600万 差し
オープンザゲート オープン 先行
フサイチエアデール 不明 差し
バトルマンキンタン 1000万 追込
 個人的に推測していた「格上挑戦馬はペース判定から排除している」ではないようだ。となると、はっきり言ってよく分からない。1000万下の馬とシステム馬を排除しても(1-2-2-0)であり、皐月日曜4Rに同分布で平均のレースがある。

 しかし、前と後ろで分けた場合にどうしてもオーロCの稍ハイペースは導き出せない。従って、数頭分ランダムに決めた脚質を架空馬として計算に含めていると考えるのがよさそうだ。
 オーロCの場合、仮に7頭の3分の1、つまり2頭分ランダムに脚質を決めたところ、両方とも逃げだったとすると、(3-2-3-1)となってギリギリ稍ハイになるかもしれない。正直、苦しいトコだらけの推量だが。

 結局、昨シーズンのペースと前回の更新でのペースとの中間をとった形になっているようだ。 とかく「バランス」というものに疎くなりがちなジークレが、試行錯誤しながらちょうどいい落としどころを探っているといったところか。
 しかし、そういうことをいろいろ試すのがβというものではなかったのかという説も(´д`;)